習作その1'について

年明けの1月末から6月末の5ヶ月間にかけて去年書いた小説を書き直したので、そのメモを残しておくぞ。 去年書き終わったときにもメモを残していて、そこには 長さとしては原稿用紙で約125枚になった。小説のなかの時間としては夜から朝にかけてからだからだ…

宣言というかそういうものの仮設足場

小説を書く、もっといえば文字を書くというのは不思議な経験だ。 瓶と名前の紙は水平線を突き破って青空に飛び出し、海に向かって落ちてゆく。 こういう文章を書いたとして(書いたんだけど)この文字を読むひとによって浮かぶ風景の細部には違いがあっても…

習作?その1について

このあいだ小説を書いたけれど、あらかじめ「これについて書きたい」というテーマがあったわけではなくて、そのかわりに、いくつかルールを決めた。一つ目は「時間を飛ばさない」ということ、二つ目は「一人称で書く」こと、三つ目は「三人称の心理描写を書…

時間が流れること、コピー、芸術2

前回の記事でいいたかったことをひとことで要約すると、 フィクションは無数のA'=可能世界を生み出し、そういうフィクションをつうじてしか僕たちは現実に触れることはできない、 ということになる。つまり あるフィクションの時間の流れに身を置くことで、…

時間が流れること、コピー、芸術

過去の出来事が「本当に」起きたことなのかどうか、それを「事実」として提示することを僕たちはできるのだろうか。 僕たちは自分自身が体験したことであっても、それを1秒1秒鮮明に連続して思い出すことはほとんどできない。断片的に風景や会話を思い浮かべ…